今後は弊社の保有する既存の社外取締役データベースに加え、株価データを取得することで社外取締役と株価の関係を紐解いていこうと考えております。
今回はその中でも2020年末と2021年末の株価を騰落率で並べ下落率の高い企業の社外取締役にフォーカスしてみたいと思います。
※IPO初期の株価変動を除外するために2017年末時点に上場していた企業に限定して調査しております。
※データベースに不備がある可能性もありますので誤りを発見いただいた方はご連絡をいただけますと幸いです。
まずは株価下落率ランキングを見ていきましょう
株価下落率ランキング
2020年末から2021年末での株価下落率ランキング(鉄鋼・非鉄業界)
順位 社名 変化率
1 株式会社JMC -38.7%
2 タツタ電線株式会社 -36.4%
3 株式会社エス・サイエンス -35.9%
4 東京鐵鋼株式会社 -35.2%
5 株式会社エルアイイーエイチ -29.9%
6 株式会社アサカ理研 -28.9%
7 合同製鐵株式会社 -28.9%
8 日本金属株式会社 -26.9%
9 東邦金属株式会社 -25.9%
10 北越メタル株式会社 -22.3%
2021年の鉄鋼・非鉄業界に属する企業の株価パフォーマンスは上昇43社、下落33社と好調でした。
トップ2社の社外取締役について詳しく見てみます。
株式会社JMC
2022年3月時点のコーポレートガバナンス報告書を確認すると、その時点での社外取締役は以下の2名いらっしゃいます。
長坂 英樹
1994年5月 アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)入社
1998年1月 アーサーアンダーセン税務事務所(宇野紘一税理士事務所/ 現KPMG税理士法人)入所
2004年9月 株式会社モルガン・スタレー・プロパティーズ・ジャパン(現モルガン・スタンレー・キャピタル株式会社)入社
2007年6月 KBツヅキ株式会社 取締役
2013年1月 モルガン・スタンレー・キャピタル株式会社ヴァイスプレジデント
2017年8月 グローバル・トランザクション・パートナーズ株式会社設立 代表取締役(現任)
2019年3月 当社取締役(現任)
長年にわたり税務・会計分野で培った経験と知見を有し、当社の事業拡大及び経営全般に対する適切な役割が期待できるため、当社の社外取締役ならびに独立役員として株主利益に寄与するものと考えております。
岡本 英利
1985年7月 日本コンピュータ開発株式会社(現株式会社アイネット)入社
1990年3月 株式会社ソニープロキュアメントサービス(現株式会社ソニートレーディングインターナショナル)入社
1996年9月 株式会社エルテックス入社
1997年9月 同社取締役
2009年9月 同社専務取締役
2012年9月 同社取締役社長
2014年1月 株式会社オン・アンド・オン設立 代表取締役(現任)
2015年7月 株式会社グリーンクロス取締役
2020年3月 当社取締役(現任)
経営者としての豊富な経験とIT分野の知見を有し、当社の経営全般に関する適切な役割が期待できるため、当社の社外取締役ならびに独立役員として株主利益に寄与するものと考えております。
タツタ電線株式会社
2022年6月時点のコーポレートガバナンス報告書を確認すると、その時点での社外取締役は以下の5名いらっしゃいます。
百野 修
1985年4月 日本鉱業株式会社入社
2009年4月 日鉱金属株式会社 電材加工事業本部加工事業部精密圧延ユニット主席参事
2010年4月 マテリアルズ・サービス・コンプレックス・マレーシア 出向
2013年1月 JX日鉱日石金属株式会社 電材加工事業本部機能材料事業部圧延・加工材料ユニット長
2017年4月 JX金属株式会社 電材加工事業本部機能材料事業部長
2018年4月 同社 執行役員
2019年4月 同社 機能材料事業部長(現任)
2021年4月 同社 取締役常務執行役員(現任)
2021年6月 当社 社外取締役(現任)
百野修氏は、事業会社の管理・監督業務に関する豊富な知識・経験を有し、豊富な経験と幅広い見識を有しております。取締役会の多様性確保、活性化に資するとともに、取締役会における監督、意思決定のために、また、当社グループの業務執行の監督のために必要な人材でありますので、監査等委員でない社外取締役として適任であると判断しております。百野修氏には、事業会社の管理や監督に関する経験を生かし、当社において、主に取締役の職務執行の監督に加え、経営戦略・計画の策定へ関与することで、コーポレートガバナン
スの向上により企業価値を高めていただくことを期待しております。
堂岡 芳隆
1985年4月 日本鉱業株式会社入社
2010年4月 日鉱金属株式会社 経営企画部 主席参事
2015年7月 JX日鉱日石金属株式会社 電材加工事業本部企画部 主席参事
2018年6月 JX金属株式会社 技術本部タンタル・ニオブ事業部事業企画部 副部長
2019年4月 同社 タンタル・ニオブ事業部 事業企画部長
2021年6月 当社 社外取締役(監査等委員)(現任)
堂岡芳隆氏は、直接経営に関与した経験はありませんが、事業会社の経営企画・管理業務に関する豊富な知識・経験を有しております。取締役会の多様性確保、活性化に資するとともに、取締役会における監督、意思決定のために、また、当社グループの業務執行の監督のために必要な人材でありますので、監査等委員である社外取締役として適任であると判断しております。堂岡芳隆氏には、事業会社の経営企画や管理に関する経験を生かし、当社において、主に取締役の職務執行の監督および役員報酬の決定プロセスへ関与することに加え、独立役員との社内情報の適時共有等の緊密な連携を行うことで、コーポレートガバナンスの向上により企業価値を高めていただくことを期待しておます。
花井 健
1977年4月 株式会社日本興業銀行(現 株式会社みずほ銀行)入社
2004年4月 株式会社みずほコーポレート銀行(現 株式会社みずほ銀行)執行役員 上海支店長
2006年3月 同社 常務執行役員 アジア・オセアニア地域統括役員
2007年6月 同社 常務執行役員・日本瑞穂実業銀行(中国)有限公司董事長・みずほ中国総代表
2009年4月 同社 理事
2009年5月 楽天株式会社 常務執行役員
2010年3月 同社 取締役常務執行役員
2012年7月 株式会社コーポレートディレクション顧問
2013年6月 株式会社ネクスト (現 株式会社LIFULL) 社外監査役(現任)
2014年6月 株式会社アシックス 社外取締役 株式会社丸運 社外取締役(監査等委員)
2015年6月 日本精線株式会社 社外取締役(現任)
2017年6月 当社 社外取締役(監査等委員)(現任)
2020年6月 ギークス株式会社 社外取締役(現任)
2021年6月 ケイアイスター不動産株式会社社外取締役(現任)
花井健氏は、金融機関および事業会社の経営者として管理・監督業務に関する豊富な知識・経験を有し、監査等委員である取締役としてその職責を果たしてきております。取締役会の多様性確保、活性化に資するとともに、取締会における監督、意思決定のために、また、当社グループの業務執行の監督のために必要な人材でありますので、監査等委員である社外取締役として適任であると判断しております。花井健氏には、金融機関および事業会社の経営者としての管理や監督に関する経験を生かし、当社において、主に取締役の職務執行および利益相反の監督に加え、役員の指名・選解任および役員報酬の決定プロセスへ関与することで、コーポレートガバナンスの向上により企業価値を高めていただくことを期待しております。
<独立役員に指定した理由>
花井健氏は、当社における社外取締役の独立性判断基準を満たしていることから、東京証
券取引所の定めに基づく独立役員として指定しております。なお、同氏は、株式会社みずほ銀行に所属していたことがありますが、2009年4月には同社を退職しております。また、当社の連結総資産に対する同行からの借入金の割合は0.35%と僅少であります。
原戸 稲男
1991年4月 弁護士登録 協和綜合法律事務所入所
1999年4月 協和綜合法律事務所 パートナー(現任)
2015年6月 フジ住宅株式会社 社外監査役(現任)
2018年7月 大阪地下街株式会社 社外監査役(現任)
2019年6月 当社 社外取締役(監査等委員)(現任)
原戸稲男氏は、直接経営に関与した経験はありませんが、弁護士として長年にわたる豊富な経験と幅広い見識を有し、監査等委員である取締役としてその職責を果たしてきております。取締役会の多様性確保、活性化に資するとともに、取締役会における監督、意思決定のために、また、当社グループの業務執行の監督のために必要な人材でありますので、監査等委員である社外取締役として適任であると判断しております。原戸稲男氏には、弁護士としての経験を生かし、当社において、主に取締役の職務執行および利益相反の監督に加え、役員の指名・選解任および役員報酬の決定プロセスへ関与することで、コーポレートガバナンスの向上により企業価値を高めていただくことを期待しております。
<独立役員に指定した理由>
原戸稲男氏は、当社における社外取締役の独立性判断基準を満たしていることから、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しております。
谷口 悦子
1990年10月 監査法人朝日新和会計社(現 有限責任あずさ監査法人)入社
1994年5月 公認会計士登録
2011年6月 有限責任あずさ監査法人 パートナー
2019年7月 谷口悦子公認会計士事務所 代表(現任) 一般財団法人大阪府男女共同参画推進財団 監事(現任)
2021年6月 当社 社外取締役(監査等委員)(現任)
谷口悦子氏は、直接経営に関与した経験はありませんが、公認会計士として企業会計監査業務において長年にわたる豊富な経験と幅広い知識を有しております。取締役会の多様性確保、活性化に資するとともに、取締役会における監督、意思決定のために、また、当社グループの業務執行の監督のために必要な人材でありますので、監査等委員である社外取締役として適任であると判断しております。谷口悦子氏には、公認会計士としての経験を生かし、当社において、主に取締役の職務執行および利益相反の監督に加え、役員の指名・選解任および役員報酬の決定プロセスへ関与することで、コーポレートガバナンスの向上により企業価値を高めていただくことを期待しております。
<独立役員に指定した理由>
谷口悦子氏は、当社における社外取締役の独立性判断基準を満たしていることから、同氏の選任をご承認いただいた場合は、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定いたしました。